9月のこの暑さは残暑と呼ぶには厳しく、長く続く様相ですが、WHO世界保健機関は「気候変動による異常気象で世界中の人々が重大な健康リスクに直面する」、と警告を発していたことを思い起こします。当協会が加盟している国際医療福祉設備連盟IFHEでは病院設備の温暖化ガス排出量の削減を一層促すために昨年のトロント国際学会で病院の省エネルギー懸賞制度を創設し、応募のあった多くの医療施設がその成果が認められ、国際医療福祉設備省エネルギー賞(Global Healthcare Energy Awards)の受賞者として発表されました。
受賞にあたってはどういった取組から施設のエネルギー削減目標を達成することができたのか、受賞者の中から2者へのインタビュー動画がIFHEのホームページにアップされているのでご紹介します。インタビューはIFHEのW.Vernon副会長がオンラインで実施しております。英語でのやり取りですが、興味がある方は是非覗いてみては如何でしょう。(各45分、字幕オンでテキストとしても表示されます)
1)Mediclinic社
(南アフリカで50以上の病院の運営管理会社)
2030年までにカーボンニュートラルを達成することをMediclinic社は明確に宣言し、LEDや最新の設備を導入し、デジタル化による運用状況の「見える化」といった基本的取組もさることながら、まずは「利用者である人が設備の運用にどう能動的にかかわるか」、といったシンプルな視点を強調されていたのが印象的でした。

2)Ramsay Health Care社
(オーストラリアの医療サービス運営企業)
こちらは920床の大型病院に2015年から増築を繰り返しながら設備更新と合わせて運用し、およそ18%のエネルギー削減を達成したことが報告されています。
世界中でカーボンニュートラル、脱炭素への取組を加速させることが求められる中、IFHEの「省エネ賞」は次回からカーボン削減賞(Carbon Reduction Awards)として募集を開始する準備が進められています。病院設備の脱炭素イニシアチブとして国際的認知度が高まり、英語圏以外の国々にも広めていくために今後は自動翻訳機能付きプラットフォームの開発や、それぞれの国の個別の事情に配慮されたシンプルで分かりやすい顕彰制度として定着させていくことを目指しています。
≪2024年10月 ケープタウンで≫
さて、そのIFHEの国際学会は来年の10月、南アフリカケープタウンでの開催予定です。世界で最も美しい街の一つと言われており地中海性気候で、10月は春。南アフリカ共和国第2の都市であり、有名な観光地テーブルマウンテンのほか、建築遺産でも「ケープオランダスタイル」など見どころが多く、文化施設も充実しています。
日本からは24時間以上かかるので、経由地(ドバイ、イスタンブール、パリ、ロンドンなど)で1泊する方法もあるようです。決して近いとは言えない開催地ですが、海外での人の動きはパンデミック前のレベルに戻り、病院施設のテクニカルツアーも予定されています。今後、当協会のホームページでもケープタウン学会の情報を発信していく予定ですので是非ご覧ください。
IFHE国際学会スケジュール:
2024年 10/17-19 ケイプタウン(南アフリカ)
2026年 10/16-20 ニューオーリンズ(米国)
広報委員 H.Y.
