本年1月1日16時10分にマグニチュード7.6、最大震度7の内陸地殻内地震「能登半島地震」が発生した。
かの地は、半島の付け根の金沢での学生生活4年間をサイクリングクラブに在籍し、春や夏には内灘・千里浜なぎさドライブウェイ(日本海に沈む太陽が見ものです)・能登金剛(松本清張の小説「ゼロの焦点」の舞台)・輪島(朝市があまりにも有名)・能登島(立山連峰の絶景が望める)・七尾などなど、自転車の荷台にテントを積んで幾度となく訪れた場所である。海岸線に沿った道路のアップダウンの連続しかも逆風、町と町との間にある急こう配の峠、その合間に見ることが出来る海の青さ・断崖絶壁など。まさかこの地で地震が起こるとは。
4月4日号の某週刊誌の記事を引用する。「国の調査によれば、被災した6つの市と町では、いまも1万6000戸で断水が続いている。発災直後の約6万5000戸に比べれば、だいぶ復旧したように見えますが、あの東日本大震災でも2週間で約8割の断水が解消されていた。また下水についても9割の下水管が破損した珠洲市に至っては、いまだに37%しか復旧していない。作業する人たちの受け入れ態勢が出来ていないんです」(金沢から輪島まで往復5時間の道のりを工事関係者が通っている)発災後3か月が経つというのに、被災地の風景はほぼ震災直後のまま。がれきの撤去すら終わっていない。
何かがおかしい。1995年の阪神淡路大震災以来「国土強靭化」を行ってきたのではなかったのか。
2012年に医療福祉設備協会より発行した「病院設備設計ガイドライン(BCP編)」は、広域の大地震をリスク対象として、中規模の医療施設について、設計編で災害対策に対する建築設備の考え方、設備項目別災害対策などをまとめているが、今回の能登半島地震の被災状況を見ると、果たして正解だったのだろうか?疑心暗鬼に陥ってる今日この頃である。
今までのような大都市圏・災害拠点病院や中核病院向けの対策では全く役に立たないのではないか。国土面積の7割を占めるという中山間地域での自然災害への対応は今までとは違う視点で考える必要がある。
一言でいうならば「村の集落を基礎単位とする自律分散型の防災システム」を構築する必要があるのではなかろうか。
医療福祉施設における給水・排水・電力・通信などのインフラ途絶対応、物・人の供給方法などを今一度考え直して見たい。
広報委員 A.S
