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『よるのびょういん』―見えないところで病院を守る人―

 『よるのびょういん』という谷川俊太郎さん作の児童書が福音館から復刊されています。

 終始モノクロの写真が、いかにも夜の病院という緊張感を煽ります。表紙は救急車の疾走感なのでしょう。

 夜になっておなかが痛くなったゆたか君が救急車で病院に運ばれて・・・から始まります。

 冷静にテキパキとことを進めていく医療スタッフの様子、ゆたか君の不安と緊張、厳粛で緊迫した中にもふとしたユーモアで場を和らげようとするお医者さん、職場から駆けつけて焦ったお父さんの昭和あるあるの少し笑える発言もあります。

 約40年前の写真が使われているので今と随分違っているところもありますが(ナースキャップ、無影灯、低いストレッチャー・・・懐かしい)、今もファンは多いようです。

 その中で、目を引いたのが『(略)ちかのぼいらーしつで よどおしおきているぼいらーまん。』のページです。バルブ、メーター、いくつもの配管が張めぐさられたボイラー室の煌々とした一角で一人仕事をしている施設担当者の姿があります。今にも唸るような機械音が聞こえてきそうです。

 この場面が子供向け絵本の一ページになっていることに驚かされます。
24時間病院を支えている重要な役割、多くの施設・設備担当者が活躍しています。

 病院設備に関わっている当協会のある会員は「お父さんの仕事はね・・・」と子どもとのコミュニケーション、父親の仕事を誇らしく伝えることのできる一冊となっているそうです。

よるのびょういん 福音館書店
谷川俊太郎 作 長野重一 写真

広報委員 K.S